犬猫生活福祉財団では、犬猫の保護活動を行われている団体へ向けた助成金の交付を実施しています。
2022年度助成では、令和4年6月14日に10団体へ総額200万円の助成金を交付しました。
本助成を受けて、団体さんをどのようにサポートできたのでしょうか?
今回は、2022年度助成先団体 一般社団法人LOVE & Co. 代表理事 今村さんに、活動内容や本助成の交付についてお話を伺いました。
インタビュアー:犬猫生活福祉財団 福田、高山)
今村さん、今日はお忙しい中ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
今村さん)
よろしくお願いいたします。
高山)
それでは早速、一般社団法人LOVE & Co.さんの活動内容について教えていただけますでしょうか。
今村さん)
一般社団法人LOVE & Co.は、飼い主のいない猫を保護し、新しい家族を見つける活動をしています。
LOVE & Co. のCo.はCOMPANY, COFFEE, COMMUNITY。
完全なボランティアではなく、保護活動とビジネスが共存するソーシャルビジネスとして誕生しました。
私たちはいわゆる保護団体というよりも、保護ねこがはたらく会社。
保護猫たちをパッケージモデルにしたコーヒー&雑貨を販売し、その収益を保護活動費に充当しています。
高山)
ありがとうございます。
設立の経緯について教えていただけますでしょうか。
今村さん)
1頭の捨て猫との出会いをきっかけに、個人で猫の保護活動を始めました。
個人で活動を続ける中で、やはり保護活動はお金がかかる、保護活動をしながら資金を得るにはどうしたら良いのだろうと考えていた時に、前職のデザインの経験を生かせると考え、2013年に某会社内の一部門としてLOVE & Co. の前ブランドBuddyを立ち上げた後、2016年に一般社団法人LOVE & Co. を設立しました。
高山)
ありがとうございます。
活動を行う上で、特に大切にされている考え等があれば教えてください。
今村さん)
そうですね…
一部のTNRを実施している様な団体さんだと、譲渡がしやすい様な子は保護をして譲渡活動を行い、「攻撃性があったり」「人に対してかなりの恐怖心がある」様な、いわゆる譲渡が難しい子はリリースをするというケースもあるとお話を聞きます。
もちろん、団体さんごとにキャパやかけられるコストが異なるため、それが悪いこととは言いません。
しかし、譲渡が難しい子でも時間をかけるとなついたり、家族に迎えたいとおっしゃっていただける里親様もいらっしゃるので、当団体ではそういう子も保護して譲渡に繋げることを大切にしています。
高山)
実際に活動されていて苦労することはどんなところですか?
今村さん)
好きなことを楽しくやっていることが多いですが、引き取り等の相談が重なったときは大変だと感じます。
人馴れしてない猫が多いため、譲渡の回転率が低い。寄付に頼らず自走する形で進めていますが、FIP等の子が重なると資金が足りなくなってしまうので…
高山)
教えていただきありがとうございます。
それでは、本助成金の交付を受けての感想を教えていただければと思います。
本助成に応募された経緯やきっかけ、理由について教えてください。
今村さん)
実は以前、犬猫生活さんのキャットフードを購入したことがあり、その時はじめて犬猫生活さんを知りました。
購入した際、届いたチラシを見て画期的なフード会社ができたなと思いました。
助成金については、知り合いの方から募集している旨を教えていただき、応募しました。
高山)
ご購入いただきありがとうございます!
本助成金の申請にあたり難しいと感じたところ、簡単だと感じたところはありますか?
今村さん)
難しいと感じた点はありませんでした。工数が少なく、申請できたのでとても助かりました。
高山)
温かいお言葉をありがとうございます!
助成金の具体的な使い道について教えていただけますでしょうか。
今村さん)
猫の医療費に使わせていただきました。
高山)
ありがとうございます。
犬猫生活や他企業、行政の支援について「もっとこうだったら良いのに」という希望などがあれば教えてください。
今村さん)
そうですね…金銭的な寄付というよりは、具体的な活動の支援があると助かります。
例えば、「会社の中でミルクボランティアの部隊をつくる」「会社に犬猫を連れて行っても良い」など…
やはり、犬猫の居場所がないというのが一番の問題だと思うので。
高山)
一般社団法人LOVE & Co.さんの、今後の活動や目指していきたい未来について教えてください。
今村さん)
実は今年の夏に私が長野県松本市に移住することになり、松本市でもLOVE&Co.を運営することになりました。
今後は神奈川オフィスと松本とで2拠点運営になる予定です。どちらもこじんまり運営する予定なので、たくさんの猫を保護することはできませんが。。松本の方は小さなショップスペースも設ける予定なので、オフラインで保護猫を紹介する機会ができるようになるかなと思います。
現在、ほとんどの保護猫たちは預かりさんのお家でお世話になっていますが、オフライン&オンラインの両方を活用して保護猫アピールができたらなと思っています。
高山)
とても素敵ですね。
一般社団法人LOVE & Co.さんの支援者様へメッセージがあれば教えてください。
今村さん)
いつも感謝しかありません。
楽しく活動することを意識しているため、支援者様も楽しんでもらえるように、今後とも頑張っていきます!
保護猫=かわいそうでは無く、シンプルに魅力的だという印象を広めるお手伝いを、今後もお願いしたいです。
高山)
ありがとうございます。
犬猫生活へメッセージがあれば教えてください!
今村さん)
犬猫生活さんは、自らシェルターを運営し、資金も援助するなど積極的に支援している点がすごく魅力的ですね!
支援を行っている企業さんはいても、自身で活動している企業さんは少ないため、今後も継続して今の活動を続けていってほしいと思います。
高山)
温かいお言葉をありがとうございます!今後とも一歩ずつ、わんにゃんのために励んで参ります。
福田)
本日はお忙しい中お時間を割いていただき誠にありがとうございました。
猫ちゃんたちは、預かりボランティアさん宅で過ごされているとお伺いしましたが、預かりボランティアさんをサポートしていく体制や、初めての方を指導していくという点で、なかなか時間が割けない課題があると思います。
その点について、工夫していることはありますか?
今村さん)
そうですね、私たちもそこは課題だと思っていて、里親様を募集する上で、SNS運用やかわいい写真を撮るなど、どうしても預かりボランティアさん頼みになってしまうところがあります。
まだ1回しかやっていないのですが、預かりボランティアさんに集まっていただき、ボランティアさん同士で相談してもらう、横のつながりを作る会を実施しました。
福田)
素敵な会ですね!
預かりボランティアさんへの物資の提供等があると、活動を促進できるかと思うのですがいかがでしょうか?
今村さん)
うーん。当団体ですとあまり需要がないですね。
医療費は全てこちらで出しているのですが、ありがたいことに物資のお金はこちらで持ちますよ、と言ってくださる方が多くいらっしゃるので…。
ただ写真を撮るのはなかなか難しいので、プロカメラマンさんが開催する講座などがあると嬉しいですね。
福田)
貴重なご意見をありがとうございます!
犬猫生活でも何かできないか、支援の場を広げていければと思います。
今村さん)
ありがとうございます!今後ともよろしくお願いいたします!
一般社団法人LOVE & Co.
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あとがき
⽇本にはすでに素晴らしい活動をしている団体が多く存在しています。
殺処分ゼロの実現、その先の動物福祉の向上のためには、多くの⽅が協⼒し合い解決していくことが必要です。
我々は引き続き他団体のサポートを通じて、共に問題の解決にあたることを⽬指していきます。