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保護犬ってどんな子?どこから来るの?

皆さんは「保護犬」という存在を知っていますか? さまざまな事情で保護されたわんちゃんたちは、元の飼い主さんに返還されることもあれば、新しい家族にお迎えされることもあります。

しかし、中には家族が見つからないまま、殺処分の対象になってしまう子も…。

今回はそんな「保護犬」を取り巻く日本の現状についてお伝えします。

保護犬とは?どんな犬が動物保護施設に収容される?

保護犬とは、何らかの事情で動物を保護するための施設(以下、保護施設)に引き取られたわんちゃんのことです。

日本では、1年間で約2.7万頭ものわんちゃんが保護され、4,000頭以上が新しい家族に出会えないまま殺処分の対象になってしまっています。(※)
※参考:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」

では、どうしてこれだけ多くのわんちゃんが保護施設に引き取られているのか?代表的なパターンをいくつかご紹介します。

◎野良犬・路上で迷子になっている犬の保護

保護される割合としてもっとも多いのが、飼い主が分からないわんちゃんを保護するケースです。元々は飼い犬だった子が捨てられてしまったり、迷子になったままお家が分からなくなってしまったりと、その背景はさまざま。

1年間で保護されるわんちゃんの約90%が、飼い主が不明のまま保護されています。

環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」より

◎飼い主からの引き取り依頼・飼育放棄・虐待

飼い主の高齢化や病気による入院、引越し、離婚などの家庭環境の変化など、飼い主側のさまざま事情から、手放されてしまう子たちもいます。

軽い気持ちで飼い始め、思い通りにしつけができないから放棄するという悲しいケースや、飼育放棄・虐待などまで発展してしまい、保護して救い出すこともあります。

◎悪質ブリーダーによる遺棄・多頭飼育崩壊

悲しいことに、劣悪な環境でむりやり繁殖を行っている悪質なブリーダーも存在します。また、ブリーダーの高齢化や廃業などをきっかけとする多頭飼育崩壊の現場から、たくさんのわんちゃんを保護するケースもあります。

悪質ブリーダー問題は社会的なニュースにもなっています

こうした悪質ブリーダーや多頭飼育崩壊の問題は、社会的な課題としてたびたびメディアにも取り上げられています

最近では2021年5月に、自宅内のせまい敷地で、なんと109頭もの小型犬を飼育していた女性が逮捕されました。保護された子の中には、ガリガリに痩せてうまく歩けない子や、ひどい皮膚病にかかっている子もいたそうです。

※画像はイメージです

別のニュースでは、ブリーダーとしての経営が行き詰まり、生活費やエサ代を稼ぐために仕事を掛け持ち。その結果、わんちゃんのお世話ができなくなり、飼育が崩壊してしまったということもありました。

22年6月には、悪質なブリーダーを規制・排除するための数値規制が適用される予定です。その一方で、廃業によって行き場を失ってしまう子が増えてしまうのでは?という声もあがっています。

さまざまな団体や個人活動家が保護・啓蒙活動を実施

こうした保護犬たちの問題に対し、さまざまな団体や個人の活動家の皆さまが保護活動や啓発運動を実施しています。その結果、

●保護される頭数の減少
●飼い主への返還、新しい家族への譲渡数の増加
●殺処分数の減少

など、活動家さんたちのおかげで、日本の保護犬を取り巻く環境は大きく改善しつつあります。新しい家族のもとで、元気いっぱい、幸せいっぱいな生活を送っている元保護犬のわんちゃんもたくさんいます!

環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」より

「保護犬たちを救いたい」という活動家さんたちの想いが、たくさんの命を救い、新しい家族とのつながりを生み出しているのです。

私たち『犬猫生活』も、日本における殺処分をゼロにする、そしてその先の動物福祉の向上のため、財団を立ち上げ、活動をスタートしました。

犬猫生活福祉財団は動物愛護センターや保健所からの保護犬レスキューを行います

わたしたちは活動の第一歩として、群馬県に保護シェルターと不妊去勢&ケア専用の動物病院を設立しました。

保護施設に収容された、殺処分の対象となる子たちをレスキューし、新しい家族との架け橋を作ります。運営施設では獣医師やドッグトレーナーをスタッフに迎え、専⽤のケアや⼈慣れが必要な⼦にも対応していきます。

詳しい活動内容は、こちらのページをご覧ください。

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