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2022年度 助成先団体 インタビュー第4弾 NPO法人 くすのき

犬猫生活福祉財団では、犬猫の保護活動を行われている団体へ向けた助成金の交付を実施しています。
2022年度助成では、令和4年6月14日に10団体へ総額200万円の助成金を交付しました。

本助成を受けて、団体さんをどのようにサポートできたのでしょうか?

今回は、2022年度助成先団体 NPO法人 くすのき 那須さんに、活動内容や本助成の交付についてお話を伺いました。

インタビュアー:犬猫生活福祉財団 福田、高山)
那須さん、今日はお忙しい中ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

那須さん)
よろしくお願いいたします。

高山)
それでは早速、くすのきさんの設立の経緯や、活動内容について教えていただけますでしょうか。

那須さん)
当団体は、熱海で活動して20年になります。
子猫の里親探しから始まり、TNR活動の実施、譲渡型の保護猫ハウスを開設しました。

その後NPO法人となり、昨今、環境問題である野良猫の増加に伴う殺処分を無くし『人と動物が共生出来る街づくり』を目指し地域に貢献すべく活動に取り組んでおります。

高山)
ありがとうございます。
活動を行う上で、特に大切にされている考え等があれば教えてください。

那須さん)
1頭でも多くの子を救いたい想いがあります。
野良の子も、結局は人が捨てた子が多く、TNRを1か所終わらせても、また捨てられての繰り返し。
それが少なくなるようにしたいです。

高山)
実際に活動されていて苦労することはどんなところですか?

那須さん)
住民の意識レベルの低さですね。都心は高いですが、地方にいくと低くなっていく印象です。
遺棄することが犯罪だということをもっと多くの人に知ってほしいです。
毒餌の証拠をもっていても、警察は動きません。明確な虐待の証拠がないと動かないので、とてももどかしいです。

2023年4月 熱海市の「第3シェルター」をリノベーション

『熱海譲渡型保護猫シェルターTemple Cat』として新たにオープン

高山)
教えていただきありがとうございます。
それでは、本助成金の交付を受けての感想を教えていただければと思います。

本助成に応募された経緯やきっかけについて教えてください。

那須さん)
応募した経緯は、担当の方が見つけてくださって応募しました。

高山)
本助成金の申請にあたり難しいと感じたところ、簡単だと感じたところはありますか?

那須さん)
犬猫生活福祉財団さんの助成金申請は担当者が行ったので詳細はわかりませんが、一般的に言うと用途がはっきりしている助成金は申請が難しい印象がありますね。

高山)
教えていただきありがとうございます!

くすのきさんは定期的に東京で譲渡会を開催されています。

詳細は公式ホームページよりご確認いただけます。

高山)
助成金の具体的な使い道について教えていただけますでしょうか。

那須さん)
半分が医療費、残りはフードや消耗品などの維持費ですね。

高山)
ありがとうございます。
くすのきさんの、今後の活動や目指していきたい未来について教えてください。

那須さん)
保護活動はとにかくお金がかかるので、今後は保護活動を続けるためにも、国からの助成金を取得していきたいです。
もっと資金力をつけて、個人の活動家にも資金がいきわたるようにしていきたいですね。
本当は、行政がシェルターをつくるのが一番ベストだと思います。
他にも大きな企業の支援があると良いですね。
医療費であっという間になくなってしまうので…もっと金額の支援が大きいと嬉しいです。

高山)
貴重なご意見をありがとうございます。
今後とも他団体さまのサポートの面でも活動を広げていければと思います。

くすのきさんの支援者様へメッセージがあれば教えてください。

那須さん)
支援者さまと里親さまが支えてくれたから、今まで運営できました。
3000頭近く譲渡ができたのも、本当に感謝したいです。心より感謝申し上げます。

食べるのが大好きな甘えん坊な猫ちゃんたち♪

高山)
ありがとうございます。
それでは最後に、犬猫生活へメッセージがあれば教えてください!

那須さん)
こういう保護活動に目を向けてくれる企業さんは、数年前ではありえなかったことなので、とても嬉しく思います。応援しています。がんばってください!

高山)
温かいお言葉をありがとうございます!

福田)
本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

色々な団体さまのお話をお伺いしている中で、特に個人の持ち出し等で運営されている団体さんはコロナ禍の影響でご自身の生活で手一杯になり、運営が大変になっているお話を多く聞きました。

そういった面でやはりお金の必要性を強く感じます。

那須さん)
そうですね。お金はやはり必要ですね…
他にも動物福祉に対する意識レベルを上げることも大切だと思います。

福田・高山)
本日はお忙しい中お時間を割いていただき誠にありがとうございました。
今後とも動物福祉に対する啓発発信も含め、お力になれるよう励んで参ります。

那須さん)
今後ともよろしくお願いいたします!

NPO法人 くすのき

ホームページ:https://npo-kusunoki.life/
Instagram:https://www.instagram.com/atami_kusunoki/
Twitter:https://twitter.com/atami_kusunoki

あとがき

⽇本にはすでに素晴らしい活動をしている団体が多く存在しています。
殺処分ゼロの実現、その先の動物福祉の向上のためには、多くの⽅が協⼒し合い解決していくことが必要です。
我々は引き続き他団体のサポートを通じて、共に問題の解決にあたることを⽬指していきます。

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